第73回秋季北海道高校野球(4~11日、札幌円山球場など)で駒大苫小牧は準々決勝、北海道栄は2回戦で敗退した。北海(札幌)が10年ぶりに秋の全道を制した大会で室蘭支部両代表は他支部勢に及ばなかったが、敗れた試合の教訓を糧に来年に向けて再強化を図る構えだ。
駒大苫小牧は2試合で先行しながらもそれぞれ追い上げられた。初戦の2回戦で札幌第一に5―4で競り勝った際は、五回までに一時5点リードを奪ったものの、八回までに1点差まで迫られた。
函館支部代表の知内との準々決勝でも、駒大苫は三回に2点を先行。七回に1点、八回にも2点を追加されて逆転を許した。そのまま逃げ切られて2―3の惜敗を喫した。
来春に向けた課題について佐々木監督は「投手陣の後半の踏ん張り」とした。2試合で先発した石橋(2年)は「スタミナと制球をレベルアップして、仕事ができるように練習したい」と意気込む。佐藤主将は「打撃の援護もできていなかった。ここぞという時に打てるように強化を図りたい」と抱負。投打に加え、走塁や難所の守備も含めた試合運び全体の練度向上を期していた。
北海道栄は初戦の2回戦で札幌光星に0―4の完封負けを喫した。打線は札幌光星主戦の村山(2年)の球威に押されていた観だ。結果を受け止めた糸瀬監督が打者各人に求めるのは「思い切って打つ姿勢」だった。
村山の直球を狙うチーム打撃を試みたが、5安打散発でつながりを欠いた。安打2本の5番・新田(2年)は「長打を打つためにスイングのスピードを上げたい」と冬場の成長を誓った。主将も務める小沼はこの試合完投で被6安打。立ち上がりの犠打、適時打に屈したが投手陣6人の筆頭として「春までに走り込んでスタミナを付けたい」と前を向いた。
(石井翔太)