トランプ米大統領夫妻の新型コロナウイルス陽性判明がきのう午後、速報された。感染者数と死者数共に世界一の国の大統領の感染だ。
先日、アメリカ大統領選挙のテレビ討論会を初めて見た。一言で言えば不快だった。候補者2人と司会者の言葉に同時通訳者の声が重なり、ほとんど内容が伝わらない。対立候補の発言を遮って何度でも割り込み、司会者の制止や注意も無視してほえ続けるトランプ氏の醜態ばかりが目立った。まるで小学生のけんかだった―と批評した人もいたが、小学校の学級会でも児童会でも、あれほど礼儀を知らない子どもはいないと思う。
貿易対立の激化や深刻化する人種差別問題などをめぐり「トランプ氏の存在そのものがアメリカのリスク(危険)」と批判される理由、投票という行為の責任の重さがよく理解できた。ウイルス対策で迷言を繰り返していた大統領の感染は大統領選にどんな影響を与えるのか。
北海道には179人の市町村長がおり、議員というリーダーもいる。住む町は「住み続けたい」と思える町だろうか。私たちは、住民の声を聞き、未来につながる地域づくりの先頭に立つ、信頼できるリーダーを選んでいるだろうか。高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分地の選定につながる文献調査の受け入れに向けた、後志管内寿都町と神恵内村の首長の判断時期が、刻々と近づいている。拙速ではないのか。未来の審判に耐えられるのか。考える。(水)