白老町のアイヌ文化発信拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)で23日、アイヌ民族ゆかりの動物のシルエットが浮かび上がる幻想的なイルミネーションの点灯が始まった。点灯式は22日、町内の保育園、幼稚園全5園の園児約60人が参加して実施。約8万3000球の発光ダイオード(LED)が一斉に点灯すると、歓声を上げた。
イルミネーションは、1辺3・6メートルの木枠の立方体を10基並べ、金色や青色のLEDとアイヌ民族の神話などに登場するヒグマやシマフクロウなど27種の動物をかたどった板を装着している。電飾を光らせると動物のシルエットが浮かぶ仕組みで、2021年の冬から国立アイヌ民族博物館前のチキサニ広場に設置し、冬のウポポイを演出している。
園児を迎えての点灯式は地域連携で初めて企画され、白老さくら幼稚園、白老小鳩、はまなす、緑丘、海の子保育園の園児が三つのスイッチに手を置き、アイヌ語で1、2、3を意味する「シネ、トゥ、レ」の掛け声で一斉に押した。引率の職員や保護者らが見守り、スマートフォンで記念撮影も楽しんでいた。
広報担当者は「式に参加した子どもらにウポポイが思い出の場所になることを願っている。これから寒くなるが、家族で散歩に訪れてくれたら」と話していた。
点灯は来年1月13日まで。午後3時半~午後5時。