厚真町の上厚真小学校(井内宏磨校長)は4日、胆振東部地震発生から2年を迎える6日を前に防災学習を行った。専門家を講師に迎え、避難所運営や防災マップについて学んだほか、地震を想定した避難訓練などを通して災害への意識を高めた。
各学年ごとに分かれて実施した。このうち4年生は「災害に対してどんな備えがあったらいいか」についてグループごとに発表する「プレゼンテーション」を行った。新型コロナウイルス感染症対策として仕切りの設置や一家族だけの部屋の用意、赤ちゃんや高齢者に配慮した誰でもリラックスできる避難所づくりなどを発表。外国人避難者向けに翻訳アプリ、外国語を話せるボランティアの配置、防災グッズを購入するために募金を提案するグループもあった。
町の防災アドバイザーで東北大学災害科学国際研究所の定池祐季助教は「赤ちゃんやお年寄りのことも考える優しさも表れていたし、避難所で安心して過ごせるよう気を配った発表もあった」と評価。「今回出してもらったアイデアを持ち帰り、生かすことができたら」と話した。
また5年生は幌内地区の大規模な山腹崩壊が起きた現場を見学し、土砂崩れの惨状を目の当たりにした。