《10》 かんの歯科医院 義歯と嚥下の関わり大切 市内病院などへ訪問診療も

  • わがまちの歯医者さん, 特集
  • 2020年8月24日
義歯の大切さを訴える菅野院長
義歯の大切さを訴える菅野院長

  住  所…苫小牧市春日町1の10の16

  電  話…0144(33)0432

  診療時間…月・火・木・金

       午前9時~午後6時

       (正午~午後2時は昼休み)

       水・土 午前9時~正午。

       日曜・祝日休診。

  ※予約制。

   32年前に苫小牧市春日町で開業。菅野秀俊院長(59)は地域医療に携わる中で「子どもの虫歯が圧倒的に少なくなった」と予防歯科の取り組みの効果を語る。

   ここ数年力を入れているのは訪問診療。3年ほど前から地域の先輩歯科医師の担当を引き継ぐ形で週に1度、市内で長期療養型病床を持つ医療機関と特別養護老人ホームの2カ所に出向いている。体にまひがある入院患者や、自力歩行が難しい高齢の施設入居者なども多いといい、その中で感じているのが「義歯(入れ歯)の大切さ」という。

   菅野院長によると、飲み込む動作(嚥下=えんげ)は上下の歯をかみ合わせて下あごを固定することで喉の筋肉が持ち上がり、食べ物や唾液(だえき)が胃に流れていく。これに対し、歯(義歯)がない状態ではうまく飲み込むことができないといい、「入れ歯を外しているとかみ合わせができず、誤って肺に入り誤嚥(ごえん)性肺炎を招きやすくなる」と指摘する。

   肺炎が日本人の死亡原因の上位にあることも挙げ、飲み込む動作と義歯の有無が大きく関わり合っていることを強調。「義歯製作は歯科医師が対応できる専門分野。患者さんの生活を守る上でもできることに対応していきたい」と話している。

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