間もなく夏本番―。東胆振と日高地方は5日から9日にかけて曇りの日が多いものの、最高気温はほぼ20度を超える予報が出ている。札幌管区気象台の1カ月予報(7月4日~8月3日)でも前半はかなり気温が高くなる見通し。こうした情報を踏まえ、苫小牧市が熱中症予防と新型コロナウイルスの感染対策に役立つ六つの行動をイラスト化し、分かりやすく市民に注意喚起している。
同気象台が発表した胆振日高地方の週間天気予報(3日現在)によると、5日から9日までの最高気温は19~26度。室蘭地方の平年値と比べて1~6度ほど高い見込みで、暑さ対策が必要になりそうだ。
市消防本部によると、2019年に熱中症が原因で救急搬送された件数は前年比29件増の51件。昨年は全国的に気温が高く、苫小牧地方も7、8月に最高気温が30度を超える日があるなど、暑い日が続いたことで増えたとみられる。
市健康支援課は先月26日、熱中症と流行が続く新型コロナを予防するための行動をまとめたイラストを作成。庁内掲示やホームページ(HP)などを通じた周知を始めた。
具体的には、(1)小まめな水分補給(2)暑い日の活動を避ける(3)手洗いの励行(4)人との距離を空けてマスクを外す(5)室内を換気(6)外出時に暑さを避ける―の6項目。このうち5項目は熱中症に関する内容で、発熱時や体調がすぐれない時の外出を控えるなど「一人ひとりの心掛けが感染拡大予防につながる」と呼び掛ける。
新型コロナ対策ではマスク着用が不可欠だが、市消防本部救急課の田中一夫課長は、「熱がこもりやすく、より暑さを感じやすい状況になる」と指摘。周囲の状況や体調に応じて「苦しい時はマスクを外す判断も必要。水分を小まめに取るなど体調管理を優先してほしい」と話す。
環境省がHPに掲載している「暑さ指数」の活用も推奨。各地域の熱中症リスクを5段階で表記した内容で、市消防本部も「登校や通勤前などに確認することで予防の一助になる」としている。