苫小牧市のサーフショップ「ブレイズ」(西村千秋代表)に所属し、専用練習場で技を磨いてきた野中利津(札幌緑丘小3年)、柏木結月(豊川小3年)、山口零生(ウトナイ小6年)の3人が18日に千葉県で開幕する「FRAKE CUPチャンピオンシップ」に出場する。選手らは持ち技を全て決める「フルメーク」を一番の目標に掲げ、闘志を燃やしている。
スケートボードのキッズスケーターの登竜門と呼ばれる「FLAKE CUP」。その予選に当たる「ジャパンツアー」北海道・東北地区大会は昨年6月、宮城県で開かれ、45秒間の一発勝負で技の難度や完成度で順位を競って3人は好成績を収めるなどした。
小学3年生以下のキッズクラス2回目の予選出場で1位通過の野中は「ピボットビッグスピン」や「540」などの大技を決めて65・37点で2位に6・8ポイント差をつける圧巻の演技を見せた。日々の練習でも「メーク率が悪かったところを反省しながらやっている」と語る努力家。昨年は42位。同年代では成功することが難しい、板を横方向に2回転させる技「ダブルフリップ」で上位を狙う。
柏木は今回の同クラス3位で予選突破。昨年はチャンピオンシップに出場し、予選より点数が低かったことで「悔しかった」と振り返り、雪辱を誓っている。
唯一6年生の山口は小学1年から5年連続で勝ち抜けていた道・東北予選を突破できなかった。再起を懸けて臨んだ大分大会(昨年11月)でも9位と振るわなかったが、チャンピオンシップにはワイルドカード枠で出場することになった。大会直前の同枠予選6位以内に入れば本戦出場がかなうだけに「目標はフルメークして上位に入る」と意気込む。
3人が日々練習する「ピラニアパーク」(沼ノ端)は建設機械部品などを製造する市内のオノデラ製作所が造った施設。ランプの高さや角度はチャンピオンシップで使われるものと同じ規格となっている上、道内でも数少ない屋内練習場とあって3人は本番を想定した練習をたっぷり積んだ。指導してきた西村代表は「FRAKE CUPは一つの通過点。出るからには優勝目指して頑張って」とエールを送っている。