苫工、13度目の全道出場 2年ぶりの支部予選突破 高校ハンドボール

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  • 2025年1月14日
室蘭支部予選を突破した苫工ハンドボール部のメンバー=昨年11月(提供)

  苫小牧工業高校ハンドボール部が16日に開幕する第48回全国高校選抜大会北海道予選(札幌市)に出場し、トーナメントの1回戦では旭川東と対戦する。武田侑也監督は「実力が拮抗(きっこう)している相手。いい試合になると思う」と語る。道内の各支部代表14校によるトーナメントで行われ、優勝校が3月に大分で行われる全国大会出場の切符を獲得する。

   室蘭支部予選には胆振日高管内の4校が出場しリーグ戦で代表2校の座を争った。苫工は初戦の静内を29―18と圧倒。室蘭栄には29―27で競り勝ち、苫高専を32―22で下す3戦全勝として全道大会出場を決めた。「全員が同じ方向を向いてディフェンス間のコミュニケーションを強化してきた」と語るのは石川星七主将(2年)だ。

   2戦目の室蘭栄はベンチメンバーも積極的に声を出し、苫工は押された。石川は「相手の流れを早く収めて、自分たちの流れに持って行こう」とメンバーを鼓舞。前半残り10分から相手ボールをカットするなどのディフェンスを足掛かりにオフェンスにつないで得点するリズムができた。士気が上昇した苫工が接戦を制した。

   団結力が武器の苫工だが昨年の支部予選では12年獲得し続けてきた全道切符を逃した。当時を振り返って「チームの雰囲気は悪かった」と武田監督は明かす。新入部員が大量に抜けてピンチを迎えた。武田監督はこの状況を打開しようと、自身が考えていた練習メニューを生徒の自主性に任せる方針に転換し、次第に部員の自発性が高まって「チームの雰囲気は好転していった」と振り返る。

   現在の部員は10人。苫小牧市内の小中学校にはハンドボール部がないため同校には高校から競技を始めるケースも多く、石川は「たとえ中学から(ハンドボールを)やっていたとしても相手は同じ高校生。高校に入ってから同じ時間を練習に費やしてきたと思ってるから、そこは負けたくない」。仲間とともに全道大会に臨む主将は闘志を燃やしている。

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