苫小牧市王子町のライブハウス「エルキューブ」で14日、観客を入れたライブが2カ月ぶりに行われ、約30人がソーシャルディスタンス(社会的距離)など新型コロナウイルスの感染対策に配慮しながら生演奏を楽しんだ。
同店は新型コロナ流行を受けて4、5両月に営業を一時休止。インターネットによる無観客ライブ配信などを行っていたが、緊急事態宣言の解除を受け、2カ月ぶりに有人ライブを開催した。
観客にはマスク着用とうがい、手洗いを求めたほか、入場前には非接触体温計による検温と、万が一感染した場合に追跡調査できるよう身分証の提示などを徹底。会場では、一定の距離を保つなどソーシャルディスタンスを徹底してライブを実施した。
この日は室蘭市を拠点に活動するシンガーソングライターKENTO(ケント)さん(29)が出演。音楽仲間で苫小牧市内のロックバンド、インビジブルのギター大道光さん(28)らも伴奏で参加し、新曲2曲を含む計15曲を演奏した。今回のライブは昨年12月から企画していたもので、KENTOさんにとっては年内の有人ライブは今回のみ。「無観客ライブ配信では味わえない生の反応や拍手、アンコールの掛け声がうれしかった」と笑顔で語った。
市内幸町の会社員、阿部秀樹さん(50)は「生演奏は迫力が全然違う。頑張ってほしい」とエールを送った。
エルキューブを運営する杉村原生さん(42)は「感染対策の徹底とともに、社会情勢や理解の広がりなども注視しながら今後の開催を検討していきたい」と話した。