日高地区漁協青年部連絡協議会(右近鉄也会長)はこのほど、図書券10万円分をえりも町に寄贈した。同協議会の社会貢献活動の一環。
日高管内の若手漁業者で結成している同協議会は2013年、地域の活性化を目指して「日本酒熟成プロジェクト」を立ち上げた。旭川市の清酒・蔵元「男山」の原酒を使ってえりも町から日高町までの会員の漁船に45日間積み込んで熟成させている。
波に揺らすことで、酒の「角が取れて」まろやかさが増幅することが特徴という。清酒は「ひだか漁師の絆」(900ミリリットル)の名で、管内のイベント「えりもウニ祭り」「様似ウニまつり」「えりも海と山の幸フェスティバル」「門別ししゃも祭り」などで1本1400円で販売した。昨年は514本を完売し、益金は各町の図書購入に充てている。
右近会長と道漁連日高支店の武田清誉主任が町役場を訪れ、右近会長が趣旨を述べて大西正紀町長に図書券を手渡した。大西町長は「厳しい財政事情から、各学校へは十二分な図書購入費を配分できない中での厚意はありがたい。有効に活用したい」と感謝。右近会長は「管内全町に寄贈して、子どもたちの読書意欲の向上に役立ちたい」と話していた。