安平町追分旭の町有地に堆積されている汚泥発酵肥料から、カドミウムと鉛といった重金属が肥料取締法の基準を超えて含まれていることが分かった。
付託を受けて調査していた町議会経済常任委員会(工藤隆男委員長)が報告した。2018年2月に町有地に堆積された汚泥発酵肥料について、昨年10月から調査を進め、成分分析を行った。この結果、1キロ当たりのカドミウムが5・8ミリグラム(1キロ当たり含有を許される有害成分の最大値5・0ミリグラム)、同じく鉛110ミリグラム(同100ミリグラム)が検出された。
しかし、この汚泥発酵肥料を譲渡するなどの予定がないことから肥料取締法の適用要件に当たらないことや、その後の現地周辺の池などたまった水の水質調査でカドミウム、鉛いずれも水質汚濁に係る環境基準法の基準内であることを確認し、健康上の影響はないことが分かった。
工藤委員長は「汚泥発酵肥料の1カ所から高い数値が出たことは事実であり、安全性を確認するために、今後も経過を観察する必要がある」と説明した。