9日開会の町議会定例会3月会議で、戸田安彦町長が町政執行方針で示した5分野主要施策の要旨は次の通り。
【生活・環境】
有事に備えて防災講座や防災訓練の実施、自主防災組織への支援、災害ハザードマップ作成に取り組み、地域防災力を強化。萩野12間川災害対策事業やバンノ沢川砂防事業も行う。竹浦2番通り改良舗装を実施し、末広団地建設に向けて取り組む。環境保全ではヨコスト湿原など町民参加の自然保護を推進。公共交通の利便性を高めるため、デマンドバスを増車する。
【健康・福祉】
子ども医療費助成制度を拡充し、小中学生の通院も対象にする。後期高齢者健診で心電図検査と血清クレアチニン検査を無償化。町立病院は急性期病床の一部を地域包括ケア病床に転換し、回復期患者の受け入れ体制を充実させる。子育て支援では、時間外保育や一時預かり事業など保育ニーズを対応。高齢者福祉では生活支援や地域の見守り体制を充実させ、健康教室や閉じこもり予防などを推進する。
【教育・生涯学習】
町教育大綱・町教育推進基本計画に基づき、教育の創造と実践に取り組む。民族文化では、体験事業やイベントを通じてアイヌ民族の歴史と文化への理解促進、普及啓発を推進。アイヌ関連団体との連携で伝統文化を次代につなぐ人材も育成する。スポーツ関係では、老朽化した町民温水プールを改修。国際・地域間交流では、民間活力を生かした姉妹都市交流を推進。今年は姉妹都市カナダ・ケネル市代表団が来町を予定しており、友好の絆を深める。
【産業】
白老港では、第3商港区の静音度向上を図る島防波堤の整備や、港湾施設の長寿命化に向けた点検事業を実施。商工業に関しては、ウポポイ開設に伴う国内外からの来訪者の増加を見据え、受け入れ体制を強化。観光客の町内回遊性を高める交流促進バスの運行、観光コンテンツ作り、観光インフォメーションセンターの効果的活用に取り組み、地域DMOを基軸とした観光振興を進める。農業では、白老牛のブランド化を図る地域団体商標の取得や優良繁殖牛更新への支援を行う。
【自治】
まちづくりの活動指針・第6次総合計画を策定する。人口減少の抑制に向けてはUIターン新規就業者支援、結婚新生活支援、移住定住家賃サポート事業を実施。協働のまちづくりに関しては、コミュニティー再生の地域活動を支援する「がんばる地域コミュニティー応援事業」の充実を図る。行財政運営では、実質公債費比率や将来負担比率を縮減し、基金積み立てに努めるほか、財政健全化プランの見直しを図る。行政改革では、業務の検証や組織機構の再点検、人事評価の再検証を行うとともに、定員管理計画や行革計画を見直し、効率的、効果的な行政運営を推進する。