安平町議会定例会が6日開会した。及川秀一郎町長が2020年度町政執行方針を述べ、「昨年12月に策定した復興まちづくり計画を含む第2次総合計画中期基本計画に基づき、復旧、復興に向けた取り組みを加速させていくとともに、未来へ飛躍するまちづくりに向けて取り組んでいく」と力を込めた。
及川町長は今秋に仮設住宅の入居期限を迎えることから、早期の住み替え支援や恒久的住まいの確保など「暮らしの再建に向けてスピード感を持って取り組む」と強調。早来中の再建は22年度に小中一体型の校舎完成を目指すことも示し、教育環境の充実を図り、魅力を発信して「若年層、子育て世代の関心を高め、人口確保、移住定住にもつなげたい」とも話した。
また、道の駅「あびらD51(デゴイチ)ステーション」を核に21年度、隣接地に完成予定の柏が丘公園(愛称ポッポらんど)の整備、日本遺産に指定された「炭鉄港」関係自治体との連携、町内キャンプ場の充実を図ることで回遊・交流や地域経済への波及促進、地域活性化へつながる取り組みに意欲を見せた。
一般質問は、工藤隆男氏が胆振東部地震で建物が被災した社会福祉法人追分あけぼの会追分陽光苑の同町追分青葉への移転改築について取り上げた。町は工事を11月末までに終え、福祉仮設入所者が12月15日から引っ越しできるよう調整していることを明らかにした。町によると、施設は鉄筋コンクリート2階建てで以前同様36人分の部屋を用意。室内を広めに確保し、広いホールなども備えている。
米川恵美子氏は、町営化となった安平山パークゴルフ場の運営の改善について質問したほか、鳥越真由美氏が町内の認定こども園で待機児童が出ている状況を踏まえ、改善を訴えた。
また、地震により解体する町追分若草の町営住宅にアスベスト(石綿)が含まれていた問題で、2月中旬にアスベストの除去を完了したことが行政報告で示された。
議案審議では、19年度一般会計予算から2億8500万円を減額し総額を約90億1500万円とする補正予算など6件を原案通り可決。ときわ公園に係る災害復旧工事請負契約変更など専決処分事項の報告4件を承認した。