新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日高管内でもさまざまな分野や業種に影響が出始めている。ホテルや飲食店の予約のキャンセルや利用控え、大型イベントの中止、春の修学旅行にも影響が及びそうだ。
普段は宴会や飲み会などでにぎわいを見せる浦河町堺町は閑散としている。すし店経営の尾崎正司さん(61)は「持ち帰りのお客さましかいない。自助努力も限界」と肩を落とす。和食店を経営する梶田晴之さん(60)は「キャンセルで食品ロスが増えた。先が見えず不安しかない」と言った。
「えりもうに祭り」(4月26日)は2月末に早々と中止が決定。日高振興局が日高の春ウニを札幌圏などでPRする4月からのイベント「ひだかスプリングプレミアム」も中止となった。
影響は商店の日用品の仕入れにも。100円ショップ・キャンドゥ浦河店を運営する日高トータルサービスの大谷仁会長は「100均商材は中国産が多く、仕入れに影響が出始めている」と話した。
管内中学生の修学旅行は春が中心。様似中は旅費が安くなり、学校行事と重ならない4月下旬の実施予定。ここにきて新型コロナウイルスの感染拡大が今後どうなるのか不透明な点が多く、「延期などの変更は3月中旬がタイムリミット」(町教委)。今後どうするか結論は出ていないが「日程変更の場合は、保護者の旅費の負担増になる懸念もある。思い切って秋まで延ばすことも視野に検討したい」としている。