勝利にあと一歩 全身全霊で挑み王子終戦

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2020年2月26日

 「無観客試合」で行われたセミファイナル第3戦は異例な雰囲気に包まれてシーソーゲームを繰り広げた。ファイナル進出に向けて全身全霊で戦い抜いた王子だがシーズン終戦を迎えた。菅原宣宏監督は「ハルラは、うちのディフェンスをうまく崩して得点を重ねた」と脱帽しながらも、リーグの頂上に最も迫った唯一の日本勢として「来季はさらに大きな姿を見せたい」と語った。

 今季のレギュラーリーグでチームはハルラと6戦し、4勝2敗と勝ち越していた。プレーオフでは勝負どころで力の差が出た。今回は3試合通じて先制を許した。

 第3戦も1点先行されて追撃を余儀なくされ、受けて立ったり、深入りしたりすると守備の隙を突かれた。

 第2ピリオド、ルーキーのDFハリデー慈英が押し込んで同点に追い付いた矢先、反則が重なる。人員を欠いてキルプレーのピンチを守り切れず再び失点したものの、FW大澤勇斗が意地の同点弾。

 しかし、第3ピリオド序盤に3度目の勝ち越しを許し、最終盤のフェースオフから6人攻撃を仕掛けても及ばなかった。

 今季はレギュラーリーグ1位、全日本選手権、アジアリーグ制覇という大きな目標を掲げ船出をしたチームが苦杯をなめた。来季へ向けた雪辱の念は深まったはずだ。菅原監督は「いろいろと違う環境の中で選手は力を尽くした。勝ちに結びつけられなかったのは監督の責任」と語り、「本当に選手たちはよく頑張ってくれていたと思う。拍手を送ってほしい」と面々をおもんぱかった。

 DF山下敬史主将は「最後は悔しい思いをしたが、キャプテンとしてみんなに支えられながら1年間戦い抜いた。この悔しさをバネにして来シーズンは一からやり直したい」と誓った。

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