道内でも新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を受けて厚真、安平、むかわの胆振東部3町は対策本部を設置または対策会議を開き、今後の予防などの方針を固めた。3町とも感染予防対策など住民への注意喚起を徹底し、町主催の行事・イベントを当面の間中止、延期にするなどして感染拡大の防止に努める考えだ。
厚真町は25日午前9時に、宮坂尚市朗町長を本部長とした「新型コロナウイルス感染症対策本部」を設置。総務課情報防災グループを統括部とし、情報処理、広報、町民対策、学校等対策など8部で構成した。
取り組みとしては既に行っている町のホームページや防災無線などを通じてせきエチケット、手洗いを町民に呼び掛けるほか、庁舎内でもアルコール消毒液の設置数を増やして対応。町が主催する行事、イベントは期間を設けず自粛し、民間主催のイベントについても「中止を強制はできないが、検討をお願いしている」とした。
学校や子ども園、事業所などで感染者が出た場合は休校などの措置を取るほか、早急に消毒作業を実施する。町総務課は「一番大切なのは感染の拡大を防ぐこと。町民に対して周知、徹底を呼び掛けていく。発症した場合にも即座に対応する」と話した。
むかわ町でも同日、各課の担当課長らを招集し、対策会議を実施。ホームページでの情報発信やチラシを配布し、予防策を周知していくほか、向こう2週間における町が主催するまちづくり委員会などの会議をはじめ、教室、サークル活動の中止や延期を決定した。学校開放に関しても当面の間、見合わせるよう徹底。窓口になる総務企画課危機対策グループでは今後、防災無線や新聞への折り込みなども行い、町民への周知を検討していく。
安平町は一足早い20日に及川秀一郎町長を本部長に据えた対策本部を立ち上げた。ホームページを通じて道から通知があった予防対策や相談窓口などを明確にし、町のコミュニティー放送「あびらチャンネル」や広報誌を通じて予防を呼び掛ける。
事務局となる健康福祉課は「われわれにできる予防として、マスクの着用や手洗い、うがいの徹底。不要な外出も控えてもらうよう呼び掛ける」と町民に理解を求めている。