横浜グリッツ来季参入へ IHアジアリーグ加盟にチャレンジ

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2020年2月22日
来季からアジアリーグ新規参入を目指す横浜グリッツ(提供)

 横浜市の社会人アイスホッケーチーム「横浜グリッツ」がこのほど、来季のアジアリーグ新規参入を申請した。企業で働くビジネスマンとトップ選手を兼務する「デュアルプロ」競技者の活動に道を開こうと、男子トップリーグ加盟にチャレンジする。

 2020年現在、アジアリーグには日本のほか韓国、ロシアの計7チームが参加している。横浜グリッツ加入が承認されれば、選手と社員・プロ契約を結んでいる王子、ひがし北海道クレインズ、東北フリーブレイズ、栃木日光アイスバックスに次ぐ国内勢5チーム目となる。

 横浜グリッツが同リーグ参入を企図したのは約2年前。苫小牧出身の会社経営、臼井亮人さん(40)が中心となり、「上位のリーグでアイスホッケー界を盛り上げたい」という一心から動きだした。スポンサー探しなどに苦労もあったが、「来季に向けてめどが立ったため参入に踏み切った」と言う。リーグ運営サイドの審査を経て、順調なら7月に開かれるリーグ総会で加入承認を受ける。

 同チームは現在、アジアリーグや関東大学リーグなどで競技経験を持つ17人が登録中。どの選手も首都圏の一般企業に勤めながら週4~5回、コーセー新横浜スケートセンターなどでトレーニングを積み重ねる。年に数試合、アジアリーグのトップチームとの練習試合も行ってきた。

 企業で働き、トップ選手としてもプレーする「デュアルプロ」が活躍できる組織を目指す。自身、苫小牧東高―慶応大出身で会社を営んできた臼井さんがチームにまとめ上げる選手たちの理想像は「ビジネスマンとしてしっかりと結果を残し、アイスホッケーにも貢献していってほしい人」。

 男子アイスホッケーも2022北京冬季五輪でも出場が期待されたがかなわず、低迷が続いている。2回連続して五輪出場を果たして世界の上位陣に地位を固めつつある女子代表層と裏腹に、長い歴史を持ちながらも停滞気味の男子トップ層に新風を巻き込むか注目される。臼井代表は「競技全体を盛り上げることはもちろんだが、アイスホッケーを通じて横浜を盛り上げていきたい」と話し、「やるからには上位進出を目指す」との意気込みだ。

 幼少期から競技に取り組むきっかけを与えてもらった故郷のホッケータウン、苫小牧への思いも強い臼井さん。「全力で勝利を目指して頑張りますのでリンクでお会いするときは、よろしくお願いします」と話している。

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