平取町内を流れる沙流川流域(古名・シシリムカ)のアイヌ文化の伝承活動を発表する「第31回シシリムカアイヌ文化祭」がこのほど、町中央公民館で開かれた。約300人の町民らがアイヌ文化の口承文芸や古式舞踊などを楽しんだ。
平取アイヌ協会(木村英彦会長)、平取アイヌ文化保存会(貝沢耕一会長)、町二風谷アイヌ語教室(川奈野一信運営委員長)の主催。
開会式で川上満町長ら来賓があいさつした後、二風谷アイヌ語教室で学ぶ子どもたちによる鳥の舞(アンナホーレ)、剣の舞(エムシリムセ)、アメツバメの舞(チヤピヤク)などを披露。子どもたちのかわいい仕草に会場は盛り上がった。
アイヌ語教室成人の部によるアイヌ語劇「カムイたち」には13人が出演。平取アイヌ文化保存会の会員たちは開幕の座り唄「ウポポ」、剣の舞「エムシリムセ」、弓の舞「クリムセ」など8演目をテンポ良く披露した。
アイヌ語教室の専任講師、木幡サチ子さんの特別口演「ウウエペケレ」も行われ、最後のプログラムは国の重要無形文化指定の浦河町アイヌ文化保存会の男女会員12人が鶴の舞、弓の舞、フクロウの舞、熊の霊送り儀式の舞など7演目を踊りフィナーレを飾った。