むかわ町の鵡川中学校吹奏楽部が、15日に札幌市民ホールで開催される第51回北海道アンサンブルコンクールの中学の部に出場する。同校の道大会出場は8年ぶり4回目。部長を務めるフルート担当の佐藤曖梨さん(13)=2年=は「自分たちなりの音楽をつくり、お客さんや審査員の心に残る演奏をしたい」と意気込む。
今回出場するのは佐藤部長のほか、クラリネットの島中美藍さん(14)、アルトサックス安藤颯真さん(13)、トロンボーンの森上楓さん(14)、ユーフォニアムの高橋彩香さん(14)、チューバの大捕埜碧さん(13)、パーカッションの大浦唯奈さん(14)の2年生7人。それぞれ個性が強く、意見のぶつかり合いでたびたび衝突することもあるというが、個の力が一つにまとまった時に大きな力を発揮するのが強み。
昨年12月に始めた音合わせはなかなかうまくいかなかったが、予選となる日胆地区アンサンブルコンクール(1月12日、室蘭市)では練習の成果を発揮し、金賞を受賞。「胸がいっぱいだった。全道大会に行けると思っていなかったので、名前が呼ばれた時はみんなで叫び声を出して泣いた」と島中さんが笑って振り返った。
一昨年の胆振東部地震以降、鵡川高校吹奏楽部と結成する「Shishamo Youth Wind Orchestra」(シシャモ・ユース・ウインド・オーケストラ)や厚真、安平早来中学校と共演する機会を増やし、音楽で地域に元気を届けてきた。昨年11月には全国大会に出場し、持てる力をぶつけて全国のレベルも肌で感じてきた。大浦さんは「部活に入ってよかったなと思ったし、経験させてくれてありがたいなと思った」とメンバーの思いを代弁した。
道アンサンブル・中学の部には36校が出場。本番では管打七重奏「オルケゾグラフィ舞踏曲集」(T・アルボ作曲)を演奏する。鵡川中はこれまで3度出場し、いずれも銀賞。ただ、賞よりも高橋さんが「お客さんや審査員を圧倒するくらいの演奏を見せたい」と言えば、佐藤部長は「今まで支えてくれた保護者や地域の方、応援してくれる1年生や先生方への感謝の気持ちを込めて演奏する」と言葉に力を込めた。
中学の部では日胆地区から鵡川中のほか苫小牧の啓北中、明倫中も出場する。