鵡川中央小学校(大熊龍也校長)の4年生は5日、アイヌ文化の体験学習を行った。鵡川アイヌ文化伝承保存会の会員を講師に迎え、児童36人が簡単なアイヌ語を学んだほか、楽器演奏や古式舞踊などを通じてアイヌ文化の一端に触れた。
同校では例年、地域のアイヌ文化を学ぶ機会として同保存会の協力を得て体験講座を企画。この日は会員6人が来校し、指導に当たった。
児童たちは基本的なあいさつ「イランカラプテ」(こんにちは)や自己紹介の仕方などを学習。「ウポポ」や病気のおはらいをする意味を持つ「フッサヘロ」などを会員と一緒に踊って楽しんだ。さらに「口琴」と呼ばれるアイヌの伝統的な竹製の楽器「ムックリ」の演奏にもチャレンジ。児童たちはプレゼントされたムックリを手に、苦戦をしながらもうれしそうに「ビヨーン」と音を響かせていた。
むかわアイヌ協会の会員で同保存会事務局の佐々木義一さん(66)は「一番はアイヌ文化を理解してもらうこと。1回きりではなく、継続して学ぶことで心に焼き付けてもらえたら」と期待。飛岡さくらさん(10)は「言葉は少し覚えたけれど難しい」と苦笑いを浮かべながら、「もらったムックリを大切にし、家でも練習したい」と話していた。
最後は「スイ ウヌカラ アンロー」(また会いましょう)と再会を約束し、授業を締めくくった。