千歳アイヌ協会 アラスカ訪問

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  • 2020年1月31日

 千歳アイヌ協会、千歳アイヌ文化伝承保存会のメンバー5人が今月上旬、千歳市の姉妹都市、米アラスカ州アンカレジ市を訪問し、現地の先住民族と交流を深めた。同州の人口約70万人のうち、約4分の1が先住民族という土地柄。博物館や先住民族の支援に関わる施設を訪問し、アイヌ民族との文化面での類似点を学んだほか、言語教育や支援体制など政策面での日本との違いにも触れた。充実した旅となり、先住民族同士の今後の交流深化を誓い合った。

 市が昨年策定したアイヌ施策推進地域計画に盛り込む国際交流事業として実施。アラスカに赴いたのは千歳アイヌ協会の中村吉雄会長、保存会の佐々木翔太事務局長、山田良子さん、渡邉牧子さん、千歳のアイヌ文化伝承活動に密着する医師で写真家の栂嶺(つがみね)レイさんら5人。7日に千歳をたち、8、9両日に現地での交流活動に臨んだ。

 アラスカ大学アンカレジ校では「民族支援サービス」の現場を視察。先住民族の学生が入学した際、生活のサポートや相談の受け付けを行う。センター職員も先住民族。千歳アイヌ協会が政策した紹介映像を職員たちに見せると「サケを捕り、自然や動物に敬意を払う文化はとても似ている」と驚きの声が上がったという。

 先住民族の互助団体「第1アラスカ協会」では先住民族の若者たちと意見交換し、交流を深めた。苦難の歴史も学んだ。1867年にアメリカ合衆国に売却されるまで、ロシア帝国の領土だったアラスカ。帝政下、先住民族の言語や文化伝承が禁じられたことなど、アイヌとも共通する過去があった。アンカレジ博物館では伝統工芸品や民具などを見学した。

 市内小学校では先住民族に配慮した教育を視察した。先住民族の言語教育では、文字を持たない民族のために発音をアルファベット表記した教科書に触れた。民族文化センターには伝統舞踊を披露するステージが設けられ、民芸品、クジラの皮を使った舟など展示品も多様。舞踊練習スタジオには「自分たちを見つける場」の文が掲げられ、民族の誇りを育む場の意義を確認した。

 州全土を統括するアラスカ先住民連盟責任者からは、全体会議が今年10月にアンカレジ市で開催される説明を受け、「千歳のアイヌの皆さんにも参加していただければ連盟としても光栄」との要請を受けた。またアンカレジ市のイーサン・バーコウィッツ市長は懇談の場で「これからも千歳のアイヌ民族と交流を進めたい」と関係深化に前向きだったという。

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