2019年度全国高校総合体育大会第69回全国高校アイスホッケー競技選手権大会が22~26日、帯広市などで開かれた。全国の精鋭28校によるトーナメント戦。地元開催に後押しされた白樺学園が2年ぶりの優勝を飾った。苫小牧勢は、連覇を狙った駒大苫小牧が惜しくも2位。2年ぶりのインターハイ出場となった苫小牧東が、5大会ぶりの8強入りと健闘した。
2回戦から登場し、準決勝の第3ピリオド6分すぎまで無失点、3試合平均7・3点と攻守に充実さを見せていた駒大苫。第60・61回大会(11―12年)以来の連覇へ視界良好と見えていたが、4年連続の同一カードとなった白樺学園との決勝は状況が一転した。
第1ピリオド前半に四つの反則を取られ、5対5の通常人数で戦えない状況が続くと、8分すぎに数的不利なキルプレーで先制を許した。約2分半後には相手の素早いカウンター攻撃でさらに失点。序盤に2点ものビハインドを追う苦しい展開となった。
第2ピリオドから反撃に出る。同ピリオド内に六つもの反則を犯した白樺に25本のシュートを浴びせた。一時は5対3の数的有利なパワープレーもあったが、「負けたら終わり。焦ってしまった」(三浦稜介主将)=3年=と、日本男子アイスホッケーのフル代表経験を持つ白樺の守護神・佐藤永基(3年)から得点できなかった。
シュート数は55対20。圧倒的な攻勢を仕掛けながら、駒大苫は0―3という厳しい現実を突き付けられたことになった。
苫東は、けが人の回復具合に不安を抱きながら大会を迎えた。しかし1回戦で軽井沢(長野)に快勝すると、慶応義塾(神奈川)との2回戦では終盤までリードを許すも、試合時間残り4分3秒で金井真主将(3年)が起死回生の同点ゴール。延長戦に突入した。
そこからは「(昨年12月に完成した)学校リンクで走り負けない体力を作ってきた成果が出た」(塚本純平副主将)=3年=と一方的な試合運びで勝利。疲労が抜け切らないまま臨んだ準々決勝の清水戦も中盤まで一進一退の攻防を繰り広げることができたのは、8強入り以上に大きな財産になった。
苫小牧工業は3年生がわずか2人ながら大舞台で奮闘。前回インターハイ8強の北海道栄は、まさかの1回戦負けに終わった。