プロ野球北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹投手と杉谷拳士選手が25日、胆振東部地震の被災地復興支援として厚真中央小学校で特別授業と野球教室を行った。両選手は児童たちに夢や目標に向かって努力することの大切さを伝えたほか、野球の基礎を指導し、交流を深めた。
「夢授業」と題した特別授業には、厚真中央小と上厚真小の6年生計20人が出席。早大時代に教員免許を取得している斎藤投手が先生役で教壇に立ち、杉谷選手が生徒役で児童と並んだ席に着いた。両選手は陸上選手や小説家、客室乗務員などそれぞれ夢を語る児童たち一人ひとりに耳を傾け、日々のトレーニングやいろんな知識を身に付けること、多くの人と会話することなどのアドバイスを送った。
「ファイターズが世界一の球団になること」と自らの夢を語った斎藤投手は「皆さんの夢を聞いて、僕もやりたいことが見えてきた。夢のために今自分が何をしなければいけないのか、最善の努力をして、僕もまずはファイターズの選手として頑張る」と激励。杉谷選手も「もっといろんなことにチャレンジし、いろんなことを乗り越えて」とエールを送った。
将来、教員になりたいと目標を掲げる上厚真小6年の真野薫君(12)は「先生と生徒の立場になって話しやすかった。とても良い経験ができ、夢に向かって進む自信が付いた」と話していた。
野球教室には厚真、安平、むかわの3町から4チーム約70人が参加し、斎藤投手からキャッチボール、杉谷選手からティー打撃の指導をそれぞれ受けたほか、ストラックアウトやクイズ大会などで盛り上がった。追分イーグルスに所属する瀬田川咲葉さん(10)=追分小5年=は「スイングする時にバットを鋭く振っているのが印象的だった。杉谷選手に習ったことを生かして、試合でたくさん打てるようになりたい」と今後の糧にしていた。
このほか、2人は震災で被害の大きかった吉野地区や富里浄水場などの被災現場も視察した。