青年農業者による「日高管内農業研究大会」がこのほど、新ひだか町公民館で開かれ、講演やグループディスカッションでの情報交換などで農業活動への理解を深めた。
管内各町の農業青年でつくる4Hクラブなどによる実行委員会と日高振興局が主催。4Hクラブは、(1)農業の改良と生活の改善に役立つ腕を磨く(Hands)(2)科学的に物を考えることのできる頭の訓練(Head)(3)誠実で友情に富む心を培う(Heart)(4)楽しく暮らし、元気で働くための健康を増進(Health)―の四つ信条の頭文字を総称したもの。
最初に、平取町(会員12人)、新冠町(同7人)、浦河町(同12人)、門別(同7人)の4Hクラブの年間活動と、課題や将来展望について情報交換した。
静内農業高生による特別発表では「オールライト・ミニトマト~ミニトマトに光を~」と題し、坂元光君、山村海●【96a6】さんが天候不順などによる生育の遅れや色づき速度のばらつきなど栽培管理の大変さや課題を知り、植物が生長するために必要な光(LED)を生かすことで生産量拡大、販路拡大につながるのではないかと考え、栽培実験に取り組んだ結果を発表した。
講演では指導農業士の春木正友さん(66)が「我が家の経営の歩み~農業の魅力~」のテーマで自らの豊富な体験を基に夢と農業の魅力を話した。
春木さんは、日高町清畠で家族3人で和牛180頭(繁殖100、育成80)を飼育する農場を経営。農業研修生を積極的に受け入れ、地域の小中高生に学習会や体験学習も実施している。「自分が人に認められること」を目標に、迷った時は「楽な方に進まず、人の嫌がる大変なことに挑戦し、それが成功すれば信頼が生まれる」とこれまでの体験を話した。
最後に「青年農業者としてどんな活動をしたいか」のグループディスカッションが行われた。