日本と中国の学生が胆振東部地震からの復興を願った「日中青年ふれあいコンサート」（北海道国際交流・協力総合センター、安平町教育委員会主催）が12日、安平町早来町民センターで開かれた。中国・黒竜江省の哈爾浜（ハルビン）音楽学院と札幌大谷大学の学生が来町。音楽で来場者に元気を届けた。

　哈爾浜音楽学院は、「音楽の都」と言われるハルビン市にある国立芸術類高等教育機関。音楽の道を志す学生が各地から集まる。札大谷大は道内で唯一、音楽学科を持つ4年制の私立大学で国際交流にも力を入れた活動を展開している。

　両校は2017、18年と両国を行き来し、演奏会を通じて交流。特に昨年、中国であった交流演奏会の翌日に胆振東部地震が発生し、札大谷大の学生が心を痛める中、ハルビン音楽学院の学生らが励ましのメールをくれるなど、心を通わせてきたという。

　コンサートは2部構成で行われ、第1部では札大谷大がグリンカの「悲愴三重奏曲　ニ短調　第1楽章」、ショパンの「練習曲　作品10第12番　革命」などを演奏。第2部の哈爾浜音楽学院は、母国の曲を美しい歌声で披露したほか、谷村新司さんの「星」などを届け、観衆を魅了。会場には美しい音色に身を委ねるような時間が流れた。