少年野球の苫小牧選抜は、8日に札幌コミュニティドーム(つどーむ)で行われる「北海道学童軟式野球都市対抗戦~EZO CITY THE BATTLE2019~」の決勝戦で札幌選抜と激突する。予選リーグと準決勝を戦い終えてから約1カ月。さらに練習を積み上げて強豪チームに立ち向かう。優勝すれば、苫選抜として初となる来年2月に兵庫県淡路島で開かれる「全日本選抜小学生野球選手権淡路島大会」に出場する。
同大会には、全道各地の選抜30チームが参加。11月2、3日に上川管内東川町などで1次、2次の予選リーグと決勝トーナメントの準決勝までを行った。苫選抜は予選でFブロックに所属し、予選1次リーグで音更、後志選抜と対戦。投打にわたり圧倒的な力を見せ、2連勝で2次リーグに駒を進めた。
2次リーグでは、室蘭選抜、昨年の王者で今大会でも優勝候補と目されていた函館選抜と同じDブロックで戦った。函館選抜戦では、好投手たちを相手にセーフティーバントや盗塁など徹底した機動力野球で立ち向かい、鉄壁の守りで相手打線を封じ勝利。2連勝で決勝トーナメントに進出。決勝トーナメント準決勝の中標津選抜戦でも、機動力を発揮。序盤から主導権を握って5―1で勝利し、決勝戦進出を決めた。
今大会での躍進の要因には、細かい野球の徹底が上げられる。突出している選手は多くはないが、走塁や守備の技術は全道でも随一とされる。隙を見逃さない攻撃が身上だ。今大会エースとして君臨する矢吹太寛(沼ノ端スポーツ少年団)を中心に守りの野球を展開。「今泉杯西日本友好学童軟式野球大会(21、22日、佐賀県唐津市)」の北海道選抜チームや中学生チームとも練習試合を行い、勝利を収めるなど実力は折り紙付きだ。選抜チームを率いる石川将一監督(沼ノ端スポーツ少年団)も「厳しい戦いも多かったが、チームの強い結束力でここまでやってきたと思う」と話す通り、チーム一丸となって頂点を目指す。
石川監督は「このメンバーたちと一日でも長く野球をやりたいと思っている。これまでやってきたことをぶつけ、泥臭く、最後まで楽しんでやっていきたい」とし、福澤旬主将(沼ノ端ジェッツ)も「練習試合でも自分たちの野球ができている。(札幌選抜に)勝って淡路島に行きたい」と力を込めた。