還暦野球の苫小牧シニア倶楽部が、70歳以上の選手で構成する古希チームを結成した。北海道選手権4連覇、全国大会3年連続出場など輝かしい実績を残している還暦チームで主力を張ってきたメンバーらが、新カテゴリーで再びひと花咲かせる。70歳以上の新入団選手の募集も開始した。「勝負よりも競技を楽しむ、生涯スポーツの位置付けとして活動していきたい」と古希チームの監督も兼任する苫シニア倶楽部の渡辺徹代表(70)は呼び掛けている。
時は満ちた―。2013年夏に東胆振唯一の還暦チームとして誕生した同倶楽部。チーム最年長の吉岡満(73)を筆頭に、16年からほぼ毎年数人ずつが古希カテゴリーの基準を満たす年齢に達していった。今年11月中旬、対象者を集めた古希チーム結成検討会を開催。「全員がやる気十分だった」と渡辺代表も目を見張る総意で、13人による船出が決まった。
メンバーには還暦チームのエース左腕谷澤康則(71)、クリーンアップの一角を担う中村昭信(69)など投打の要が名を連ねるほか、かつては還暦年代でスターティングメンバーを張っていた選手もそろう。
それでも現時点では少人数のため、ひとまず来年度は道内大会のみの参加にとどめる考え。初陣は20年6月の道古希選手権(北見市など)。8月下旬には交流大会(上川管内鷹栖町)も控えている。道内の古希チームは現在17。今後も増える可能性があり、還暦にも引けを取らないカテゴリーに発展しそうだ。
道内屈指の強豪として躍進を続ける還暦チームとは一線を画し、「まずはけがなく、とにかく競技を楽しむことを主眼に置きたい。勝負は二の次」と渡辺代表兼監督。ただ、古希にも全日本選手権や北日本大会といった大舞台は存在する。「いつかは古希でも全国を目指せるようになれば、うれしいね」。指揮官は胸を躍らせる。
チームの本格始動は来年4月中旬ごろから。通常の練習は還暦チームと合同で毎週水曜、土曜、日曜に実施予定。苫シニア倶楽部では還暦、古希両チームとも新規部員を随時募集している。問い合わせは同倶楽部の渡辺代表 携帯電話090(9366)1742。または簗瀬(やなせ)事務局担当 携帯電話090(1528)3991。