王子 あすから栃木日光と3連戦  アウェーでも勝利を

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2019年10月3日
アウェーでの栃木日光戦に向けて調整する王子イーグルスの選手
アウェーでの栃木日光戦に向けて調整する王子イーグルスの選手
今季入団し活躍が期待される柴田(左)とハリデー
今季入団し活躍が期待される柴田(左)とハリデー

 アイスホッケーアジアリーグの王子イーグルスは4日から、敵地栃木の日光霧降アイスアリーナで栃木日光アイスバックスと3連戦を迎える。9月のホーム苫小牧白鳥王子アイスアリーナでのアニャンハルラ(韓国)3連戦では2勝1敗と勝ち越し、波に乗りつつある王子。アウェー戦で勝ち点を一つでも多く積み重ねていきたい。菅原宣宏監督は「3連勝を目指すというよりは目の前の試合を一つ一つ大事に戦っていく」と意気込んでいる。

 王子はここまで4勝3敗(勝ち点11)。開幕シリーズの東北フリーブレイズ戦は連勝発進したが、ホームのシーズン開幕となったひがし北海道クレインズ戦では連敗を喫した。ハルラ戦は王子らしい躍動感とチーム一丸となった守りを見せ、課題を修正したところ。

 リーグ開幕から1カ月余り。今季就任した菅原監督がシーズン当初から掲げる「意識改革」でホッケーに対する考え方やプレーに関することなどを徹底的に話し合ってきた。シーズン中もそれぞれの役割をしっかりと理解してプレーしている。昨年まで主将を務めたFW久慈修平は「チームも大きく変わって活気が出ているように感じている。少しずつ結果もついてきている」と分析する。

 栃木日光は昨季、リーグ7位に甘んじたが、今季は走り負けない運動量と細かいパス回しを武器に善戦する。先日のデミョンキラーホエールズとの3連戦を2勝1敗で勝ち越し、4勝5敗(勝ち点12)と状態は上がっている。王子にとっては今季初の3日連続のゲーム。体力面が大きなカギを握る。

 栃木日光との3連戦が終わるとサハリン(12、13、15日)、デミョンキラーホエールズ(19、20、22日)、東北フリーブレイズ(11月2、3日)とホームゲームが続く王子。勝ち点を一つでも多く取りホームに戻りたい。菅原監督は「しっかりと休息を取り、細かいプレーとシステムの確認を行ってきた。相手にプレッシャーをかけ、イーグルスらしいホッケーを見せる」とし、FW柴田嗣斗は「一つでも多く勝利に貢献できるプレーを見せたい」と話した。

 FW柴田嗣斗、DFハリデー慈英 今季加入の若鷲 奮闘中

 

 今季王子イーグルスに入団し、アジアリーグの舞台に挑戦しているFW柴田嗣斗(22)とDFハリデー慈英(23)。次代の日本のアイスホッケーを背負うことを夢見て日々奮闘している。

 柴田は東洋大出身。昨年末に苫小牧で開かれた大学選手権大会(インカレ)でも攻撃の中心となりアシスト王を獲得。チームの準優勝に貢献した実力派だ。スケーティング技術と勝負どころでの決定力を武器にした活躍が期待されている。9月1日の東北戦で1アシストを記録し、大器の片りんを見せている。

 柴田は「もっと運動量を上げなければいけないと感じている。パスやレシーブなどの正確性を意識し、自分のできることをしっかりとこなしていきたい」と話す。今後に向けては「同期のハリデーと切磋琢磨(せっさたくま)しながらレギュラーを目指して頑張りたい」と力を込めた。

 早稲田大から入団したハリデーはカナダ人の父と日本人の母を持つ身長183センチの恵まれた体格とフィジカルの強さ、体を張ったプレーが持ち味。大学在学中、半年休学してアメリカのジュニアリーグでプレーした。高いスキルを身に付け、昨年のインカレもチームベスト8に貢献した。アジアリーグのレベルについては「一つ一つの技術の高さ、スピードの違いを感じている」と話す。出身は栃木県宇都宮市で日光霧降アイスアリーナは学生時代に通っていた思い出の場所。「出場した時は、ミスを恐れずがむしゃらにいきたい」と意気込む。

 菅原監督はルーキー2人に「チームに加入してからここまで着実に成長している。出番は多くないかもしれないが、チャンスを物にし、今季中に何か成長の痕を残してほしい」と期待する。若武者2人の今後の活躍にも目が離せない。

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