市総合体育館の在り方意見求む

  • スポーツ, その他のスポーツ
  • 2019年9月13日

  苫小牧市は老朽化が進む市総合体育館(総体)の在り方に関するアンケート調査を行っている。市は今年度末を目標に建て替えや移転などの方向性を固めたい考えで、アンケート結果や競技団体の意見を参考に検討する。

   総体は1973年に利用開始された。床面積7805平方メートルで、バスケットボールやバレーボールなどの主競技場(アリーナ)のほか卓球や柔道、剣道の練習室などがある。経年に伴う老朽化が進んでいて、特に競技場の床のゆがみは利用者からも指摘されている。安全性は確保されているものの、改修する場合は1億円以上の費用が掛かるとされる。

  施設の在り方を模索する中で市は、8月から利用者向けのアンケート調査を開始した。設問は回答者の属性を問うものを除き7問。このうち施設改修は▽現地での建て替え▽現地での大規模改修▽移転して新築―の3案から選択する。移転先の設問では、緑ケ丘総合運動公園や市内中心部、その他から選んでもらうなど、具体的な場所も選択肢に挙げている。

  現在の問題点では、アリーナの照明、音響設備、空調設備の不備や立地、アリーナの客席数不足などの項目を列挙した。必要な機能については、既に備わっている会議室やトレーニング室のほかサブアリーナ、キッズスペース、レストランといった飲食店の導入などを選択肢として用意している。

  利用者アンケートは総体のほか市川沿公園体育館など市内のスポーツ施設で実施している。総体は1階ロビーに設置した回答ブースでアンケートに協力できる。

  市は9月末で調査をいったん締め切り、回答総数が400~500に達していれば集約作業を開始する考え。市内の各種競技団体にもほぼ同じ内容のアンケート調査を8月下旬から順次行っている。両方の集約結果も踏まえながら、今年度中をめどに市スポーツ都市推進課が施設更新の方向性をまとめる。

  同課は「苫小牧の交通アクセスを生かし、胆振、日高の中核的な役割を担う施設としたい。プロスポーツも誘致できる態勢づくりにも寄与できれば」としている。

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