第72回秋季北海道高校野球大会室蘭支部予選第5日は11日、とましんスタジアムでBブロックトーナメント2回戦2試合を行っている。第1試合は苫小牧工業が室蘭東翔に8―1で七回コールド勝ち。第2試合は苫小牧南が伊達緑丘と対戦し、八回を終えて4―10でリードされている。
【Bブロック】
▽2回戦
室蘭東翔
0100000=1
000170X=8
苫小牧工業
(七回コールド)
苫小牧南
01100200=4
20000008=10
伊達緑丘
10日
【Aブロック】
▽2回戦
室蘭清水丘
00201000 =3
01020214x=10
鵡 川
(八回コールド)
◇ ◇
苫工、8得点大勝も不満
苫工は序盤に攻守でつまずいた。初回の攻撃で無死三塁の好機から3者連続凡退で得点なし。続く二回の守備では、1死三塁で打ち取ったかに見えた打球を三遊間が抜かれ先制された。その後は持ち直し、五回に7得点のビッグイニングを演出。コールド勝ちこそしたが、「何も収穫はない」と平山監督は厳しい表情を浮かべた。
初陣となった1回戦で難敵室蘭栄に競り勝ち、雰囲気よく今試合に乗り込めてはいたものの「まだまだ未熟」(指揮官)。加藤、小田島、畠山、波多主将ら今春の全道大会準優勝を知る経験豊富な2年生が多い。もっとできるはず―。期待の表れだ。
次戦の相手は春の室蘭支部予選で下している北海道栄。「空回りだけはしてほしくない。取れるアウトを取る、甘い球を打つ。一瞬一瞬の勝負をしてほしい」と平山監督は話した。
◇ ◇
亡き恩師へささげる勝利ー鵡川
鵡川が、粘る相手を終盤に振り切った。六回に相手失策の間に2点を奪い勝ち越しに成功。3点リードの八回には2死から4連打などで一挙4得点し、コールド勝ちをたぐり寄せた。
投げては1年生左腕の西川が、8安打されながらも7回自責点2と試合を作った。初の公式戦登板で「粘り強く投げてくれた」と鬼海監督は頑張りをたたえた。
先月19日に鵡川の礎を築いた元監督の佐藤茂富さんが死去。「全力疾走の在り方など、このタイミングだからこそ見詰め直してほしい」と教え子の鬼海監督は、選手たちに佐藤さんが出演したテレビなどの動画を見せたという。
心なしか、試合ではいつも以上の全力疾走と声を張り上げる姿が目立ったナイン。難敵ひしめくブロックに入るが、今夏のように勢いに乗って頂点まで駆け上がれるか。