打撃練習する日本ハムの野村=12日、沖縄県名護市 チャンスをつかみ、次に飛躍するのは誰か。昨季の日本ハムが2年連続最下位から2位に急浮上できたのは、田宮や水谷ら若手が殻を破って活躍したから。新庄監督は「新たに5人、スター候補をつくれたらいい」と理想を語る。
田宮、水谷と同学年の野村は、大きな期待を背負ってキャンプに乗り込んだ。昨年11月下旬のファン感謝イベントで、新庄監督が「開幕4番」に指名。第2クールから始まった実戦でも4番に座る。野村は目先の結果ではなく、打席での内容を重視。シュアな打撃が売りの24歳に焦りはない様子で「シーズンもずっと(4番で)立つつもりでいる」と覚悟を決めている。
層の厚い先発陣では、高卒4年目の3投手がしのぎを削る。初めて1軍キャンプでスタートを切った達、福島、柳川が、第2クールの紅白戦2連戦にそれぞれ先発。残り枠の少ないローテーション入りを狙い、指揮官に実力を示した。昨季初勝利を挙げた達は、9日の試合で1回無安打無失点に抑えても、「監督にアピールはできていない。もっと完璧な投球を見せたい」と鼻息が荒い。
新庄監督は就任当初から若手、ベテランを問わず競争を促してきた。「競争を奮い立たせるのが僕のテーマ」。活気あふれる争いで、チーム力を底上げしていく。