米、92年ぶり王座

  • 夕刊時評, 苫1面
  • 2025年6月2日

 トランプ第2次政権が国際社会で何かと波風立てる近頃だが、アイスホッケー界では米国が今年前半までのシーズンを席巻した様相だ。先月25日まで北欧で行われていた世界選手権1部の決勝で米国がスイスを延長の末1―0で下し、1933年以来92年ぶり優勝を遂げた。

 組別予選の12日、最初に激突した際はスイスが3―0で米国に勝った。近年強豪化したスイスは2年連続決勝進出で今大会4試合完封のGKジェノーニが獅子奮迅で対抗。序盤からスコアレスな展開が続いたものの、延長2分、米国FWトンプソンが劇的な決勝点を奪った。

 米国は今年1月に世界ジュニア選手権で代表が2連覇し、4月には日本が7位となった女子の世界選手権頂上対決でカナダを抑え、2年ぶり優勝。先週、国際アイスホッケー連盟公式ウェブサイトのコラムが「米国の黄金年」と論評した。男子世界選手権1部はウクライナ侵攻で除名しているロシア、ベラルーシ以外の前年戦績に基づく16強が王座を競う。

 その2部は4月に東欧であり、英国、イタリアの順に2位までが来年1部昇格する。3位ウクライナに続く4位が日本で対英国戦は4―5の惜敗だった。毎回、苫小牧縁者が多数の男子代表に来年は突破口をこじ開けてもらいたい。(谷)

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