乳がん経験のあるサバイバーの女性は一般女性と比べ、がん以外の疾患の危険性が高まると、筑波大などの研究グループが発表した。
研究グループは、乳がんサバイバーの女性2万4017人(平均年齢50・5歳)と同年齢の一般女性9万6068人を対象に、心筋梗塞や肺炎、骨折などがん以外の12の疾患について発症リスクを比較した。
その結果、乳がんサバイバーは心不全、心房細動、骨粗しょう症性の骨折、その他の骨折、消化管出血、肺炎、尿路感染症、不安・うつを発症するリスクが一般女性に比べ高いことが分かった。これらの疾患の多くは乳がんの診断から1年以内に発症するリスクが高まった。一方、骨折については発症するリスクが時間の経過とともに上昇することが示された。
研究グループは「乳がんサバイバーが健康的に長生きするには、乳がん以外の病気の予防や早期発見、治療にも目を向けるべきだ」と述べている。
(メディカルトリビューン=時事)