「モンスターウルフ」導入助成/農作物の鳥獣被害防止へ/芽室

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  • 2025年6月4日
オオカミの姿でシカやクマを撃退するモンスターウルフ(2023年、国際農機展会場)

 オオカミの姿でシカやクマを撃退するモンスターウルフ(2023年、国際農機展会場) 十勝管内芽室町は今年度、農作物の鳥獣被害を減らすため、鳥獣忌避装置「モンスターウルフ」と「鹿ソニック」の導入費用を補助する。

 「モンスターウルフ」は光と音、オオカミの姿でシカやクマを撃退する。「鹿ソニック」は高周波帯域の音で、野生動物を追い払う。

 同町では近年、アライグマの被害も目立ってきているが、被害の中心はシカとクマ。2024年度の被害面積はシカが35ヘクタール、クマが1・12ヘクタールだった。

 同町は電気柵設置に対して助成を設けているが、農家からは道路がまたがる畑などに柵の設置が難しい場所もあるとの声も上がっていた。

 町は鳥獣被害の減少に向け、両装置の効果を検証してきた。すでに使用している農家からも聞き取るなどし、使い方次第では効果が期待できると判断した。

 補助は購入金額の3分の1。町や関係団体でつくる町有害鳥獣対策協議会の補助事業として実施する。予算はモンスターウルフ2台、鹿ソニック6台分を計上。補助利用者にはモニターの役割も担ってもらい、装置の効果を共有してもらう考えだ。助成の受け付け開始は6月中を予定している。

 同町農林課は「忌避装置を導入するだけではなく、電気柵と組み合わせて使うなど工夫することで効果が期待できる。補助制度が導入の入り口となり、被害を最小限に抑えられれば」としている。

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