民報歌壇 銀河短歌会/新墾/初蝶歌会

  • 文芸1
  • 2025年6月10日

 さくさくと菜きざむときに過ぎし日の賑はふ食卓眼裏うかぶ桐渓 淑子

 明け方に肩たたかれて目が覚める 気配はきっと亡夫だと思う神成 靖子

 冬囲い外せばそこに活き活きと亡姉の見立てしクリスマスローズ

 伊藤 妙子

 カーテンに樹の影写り今宵また目を奪われて影絵のごとし岡田 京子

 池の面へ百もの丸を作りゐて雨に褒めらるわからぬままに木村 福惠

 青空を覆ふサクラに棒立ちし無言の吾の妬く身とけゆく栗原 暸子

 水底の硝子の欠片見えずとも触れれば指の傷つくものを大岡 良美

 蕗の薹 蕗の姑 蕗の祖父(じい) みな顔を出し眼をひらく原田 民雄

 甥つ子が道を説明する時に要所要所にあるパチンコ屋豊島 幸子

 雨音の強く弱くと耳元に眠りを誘う音色になれず吉田麻里子

 大声で笑う人おり われ知りえぬ撥ねとばしたき過去があるやも

 北野 りさ

 青年の貧乏ゆすりを見ておりぬ斜め前の席高速バスに本波 裕樹

 牧水を教えくれにし若き師が半世紀経て吾を「ちゃん」付け野沢 透子

 先生の思い出話で取り戻す同級生の形状記憶佐藤 友樹

 「育児とは仮縫い」と聞くわたくしはいつとう細い針でありたい

 石川 牡蠣

 その昔バスに車掌さんゐたころの世界はどんな仕組みだつたらう

 出口 明彦

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