がん組織で起きるDNA修復異常を1日で検出できる新たな検査法「HR eye・MMR eye」を開発したと、横浜市立大大学院などの研究グループが発表した。
DNA修復異常はがん全体の4分の1に見られ、治療には特定の異常を標的とする分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬が有効であることが分かっている。治療に際し、遺伝子検査が実施されるが、従来の診断法では判定に数週間を要し、誤判定の恐れもあった。
新たな検査法では、DNA修復異常の状態を24時間以内に判定可能。25種類超のがん細胞を使った解析の結果、がん治療薬の効果を正確に予測でき、卵巣がんや脳腫瘍などがん組織の検査に適用できることも実証された。
研究グループは「適用できるがんの種類の拡大を目指して研究を進める」と述べている。
(メディカルトリビューン=時事)