復興までの道のり学ぶ 事業継続推進機構   地震被災地を視察

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  • 2025年6月13日
山口さん(手前右)の案内でハスカップ畑を視察する参加者たち

 東京のNPO法人事業継続推進機構(丸谷浩明理事長)は10日、厚真町と千歳市で「胆振東部地震から学ぶ事業継続(BC)・レジリエンス視察・意見交換」を行った。道内外の企業や団体からオンラインを含め約20人が参加。被災地視察の様子をライブでも配信し、被害に遭った企業の従業員や経営者から当時の話を聞いて、災害発生後の事業継続を可能にするための知識を深めた。

 同法人は自治体や地域の経済団体などと連携し、セミナー開催やBCを実践する企業の見学、意見交換会を通じてBCの普及モデルを推進している。北海道地域事業継続(BC)モデル事業の一環で、現地の視察は初めて。

 一行はまず北海道電力苫東厚真発電所へ向かい、地震後にブラックアウトが発生した状況などの説明を受けた。その後、町総合福祉センターで町職員から地震発生と復興までの道のりを学んだ。

 町宇隆のハスカップファーム山口農園では、山口善紀さん(54)が地震により裏山から土砂が畑に流入し、樹木約500本が被災したことを説明。「札幌で物産展を控えていた中の地震だった。大変な状況だったが、自分のためではなく仲間のためと思って出展し、大勢の人に支えられた」と振り返った。

 午後は、町吉野で土砂崩れの現場を見た後、千歳市に向かった。同機構の細坪信二事務局担当理事は「現地を見て大変さを知ることが重要。参加者は体験した人の話を聞くことで、事業継続の意識が高まっている」と話した。

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