キタサンショウウオ すくすく/標茶町産の赤ちゃん札幌の水族館で成長中

  • undefined, 道内ニ
  • 2025年6月18日
水槽の中で活発な動きを見せる標茶産のキタサンショウウオ

 札幌市中心部の都市型水族館「AOAO SAPPORO(アオアオサッポロ)」で、釧路管内標茶町産の天然記念物キタサンショウウオ(両生類)の赤ちゃんがすくすく育っている。まだ幼生で2センチ程度だが、手足が出て4センチ程度になったら、故郷の標茶に戻す予定だ。

 キタサンショウウオは釧路湿原周辺で生息し、環境省が絶滅危惧種に指定している。標茶町と釧路市は独自に天然記念物に指定している。自然界では、産卵しても他の生物に食べられるケースが多く、増やすことは難しい。

 同水族館のスタッフが標茶町博物館の職員と知り合いで、それが縁で同町から「個体数を回復するのに協力を」との要請を受け、希少生物の保全活動を手助けすることとなった。

 4月23日に水族館のスタッフ2人が標茶町を訪れ、博物館の職員と生息域を調査し、卵のうに入った卵219個を回収。水族館でふ化させ、5月27日から一部を展示している。

 餌はアルテミアと呼ばれるプランクトン。まだ手足は出ていないが活発な動きを見せている。故郷への帰還は7~8月ごろになるとみられる。水槽の中で活発な動きを見せる標茶産のキタサンショウウオ

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