春らしい気温と晴天が続いた大型連休前半の4月27日から29日、苫小牧市内の各釣りスポットは市内外からの家族連れや釣り愛好者が繰り出した。
主な釣り場は苫小牧港・東港なら有料釣り施設の一本防波堤、西港はキラキラ公園と入船公園だ。例年だとこの時期、チカ釣りを楽しむ人の姿が両港の船だまりなどで見られたが、ここ1、2年はチカの魚影が薄い。加えて公共埠頭(ふとう)は立ち入り規制が厳しくなっており、釣り人が胸を張って楽しめるポイントは限定されている。
キラキラ公園では29日、恵庭市柏木町の公務員、阿部貴幸さん(48)一家がさおを出していた。妻と小学生2人の4人で訪れ、サビキ仕掛けのさおとイソメを餌にした投げざおをセット。「釣れれば何でもうれしい」と無欲で臨んだ釣りで子どもたちが見事に二十数センチの春ニシンをゲット、家族で喜んでいた。
とはいえ、午前10時に釣りを始めて午後1時の時点で持ち帰りの魚はこの1匹。「苫小牧港は恵庭から近いし、この公園は景観も素晴らしい。あとは、もっと魚が釣れれば最高なんですけど」と笑顔で話した。
東港の有料釣り施設の一本防波堤は土日・祝日に開放するためこの連休は3日とも営業。釣り場を運営する苫小牧港釣り文化振興協会によると、期間中はカレイ、アブラコ(アイナメ)、ソイ、カジカのほかアメマスが釣れ、いずれも大型の釣果もあった。
春は投げ釣りでカレイ、ルアーでサクラマス狙いの釣り人が多い。連休後半は人気の高いサクラマスの釣果が期待されそうだ。