第105回全国高校野球選手権記念大会南・北海道大会室蘭支部予選が1日まで、とましんスタジアム=苫小牧市=で開かれた。A―Cブロックともシード校が順当に勝ち上がり、Aブロックの駒大苫小牧、Bブロックの北海道栄が南北海道大会(15日開幕、札幌円山球場など)の代表権を獲得した。Cブロックの苫小牧中央は代表決定戦で大谷室蘭に敗れた。A―Cブロックの熱戦を振り返る。
【Aブロック】
駒大苫小牧に安定感。打線にやや当たりが戻ってきた静内戦は11安打を放った。しかし、苫小牧工業との代表決定戦は三回から八回まで無安打。初回の4安打を集めた鮮やかな先制攻撃で押し切った形だ。苦しい試合を支えたのは袋井、大森の投手陣。苫工打線を散発5安打に抑え、ゲームをつくった。苫工は二回以降、無死の走者を5度出したが、要所を締められた。
【Bブロック】
春季大会全道準優勝の北海道栄が順当勝ち。戦い方が注目されたのは代表決定戦の苫小牧東戦。山崎、石蔵の投手陣が後半に失点したものの、ほぼ期待通りのピッチング。打線は好機を着実に得点に結び付けた。盗塁、スクイズなど機動力も光った。
苫東は八木、竹田の主軸が機能したが、代表決定戦は前半の好機に得点が欲しかった。
【Cブロック】
苫小牧中央―大谷室蘭の代表決定戦は、ゲームの流れを引き寄せる先制点争いがポイントに。初回三者凡退だった大谷室蘭は二回、簡単に2死を取られてから敵失などで2点先制。続く三、四回で流れをぐっと引き寄せた。苫中央も継投などでしのいでチャンスをうかがったが、大量失点の重圧をはね返せなかった。
好球必打の苫小牧南は1回戦の室蘭栄戦、4点を追う九回に3点を返す粘り強さが光ったが、一歩及ばなかった。