第105回全国高校野球選手権記念大会南・北海道大会室蘭支部予選は26日、とましんスタジアム=苫小牧市=でCブロック1回戦2試合が行われ、鵡川が室蘭清水丘を14―1の五回コールドで沈めて2回戦へ進出した。苫小牧南は最終回に粘りを見せたが、室蘭栄に3―4で惜敗した。
▽Cブロック1回戦
苫小牧南
000000003―3
00100300X―4
室蘭栄
(苫)石川―小田島
(室)今谷―井村
🉂住吉(室)
鵡 川
40037―14
01000―1
室蘭清水丘
(五回コールド)
(鵡)柏村―佐々木
(室)工藤、原口―櫻井
🉁能登、古田、萩原怜、佐々木(鵡)
🉂萩原怜、萩原爽、佐々木(鵡)
―鵡川「成長実感」の初戦
鵡川が13安打を放ってコールド発進。主戦の柏村(3年)は6安打を浴びたが、自責点0で乗り切った。小池監督は「もっと苦しむと思ったが、初回の4点で楽になった主軸も当たっていたし、よく打ってくれた」と振り返った。
毎回のように走者を背負った柏村については「打たれても四死球で浮き足立たなくなった。強豪と練習試合をしてきているので、経験が生きている」と目を細めた。
柏村は「ストレートが走らず、腕も振れていない。調子は良くなかった」としたが、「初球からストライクゾーンで勝負できた。ピンチで低めを意識して投げられた」と成長も実感しながら2回戦へ目を向けた。
―苫南、終盤猛追も惜敗
室蘭栄に3―4とあと一歩及ばなかった苫南。早瀬監督は「限られた時間の中で十分成長し、戦った」と語った。
4点差で迎えた九回、2死一塁から主将の山岸(3年)をはじめ怒濤(どとう)の4者連続安打。つなぐ野球で1点差まで追い詰めたが、惜しくも敗れた。「普段から後半に追い上げるチーム。このまま0点で終わるわけがない―と選手らを信じていた。よく戦った」とナインをたたえた。
チームを引っ張ってきた山岸主将は「一緒に戦ってきた監督や仲間たちに感謝しかないです」と涙ながらに話した。
特別なことはせず、一人一人の役割を各選手が自覚しそれを徹底することを掲げてきた苫南。全力で戦い抜いたシーズンを終えて、3年生の引退を迎えた。「勝てるチームを目指して、力を蓄えていってほしい」。山岸は思いを後輩に託した。