第105回全国高校野球選手権記念大会南・北海道大会室蘭支部予選は25日、とましんスタジアム=苫小牧市=でBブロック1回戦2試合が行われ、苫小牧東が登別青嶺に13―0の五回コールドで大勝。浦河は室蘭東翔を8―5で下した。
大会は24日に開幕。胆振、日高の20校17チームが出場し、7月1日までの競技7日間でA―Cブロックに分かれてトーナメント戦を展開。各ブロックの代表に与えられる南北海道大会(7月15日開幕、札幌円山球場、準決勝からエスコンフィールド北海道)への切符を懸けて白熱した試合を繰り広げる。
25日
▽Bブロック1回戦
登別青嶺
00000―0
6322X―13
苫小牧東
(五回コールド
(登)安士祥―佐々木
(苫)堀―棚橋
🉁竹田、八木(苫)
🉂堀(苫)
室蘭東翔
011010101―5
00122021X―8
浦 河
(室)金澤、八木、金澤―本間
(浦)佐々木、谷口―山岸
🉁佐々木2(浦)
🉂川島(室)
24日
▽Aブロック1回戦
伊達開来
0000100―1
020700X―9
静 内
(七回コールド)
(伊)田仲―本井
(静)杉本、梅津、矢野―下川、三浦
🉁西岡(静)
🉂飯泉(静)佐々木(伊)
― 苫東、それぞれの役割果たす
苫小牧東が13―0と圧勝で登別青嶺を下し好発進。前川監督は「要所での細かいプレーを丁寧にこなし、それぞれが自分の役割を果たした試合だった」とナインをたたえた。
打者一巡の猛攻を見せた初回、6安打・5盗塁を決めるなど流れに乗った苫東はその後も各回で得点を重ねた。「試合をつくったのは初回の入りから好投を見せたバッテリー」と振り返った。
投球に日ごろの練習の成果が表れた―と前川監督も成長ぶりを語る投手堀(2年)は五回を1安打で無失点に抑える力投。「捕手の棚橋さんを信じて2人で配球を考えながら投げた。野手の守り、攻撃での援護もあって力まずに投げることができたし自分の役割を果たせた」と納得のピッチングで完封した。
この日誕生日を迎えた捕手棚橋(3年)は「視野を広く持ち、細かいプレーを大切にしながら試合をつくることができた」と笑顔。内野安打を含め、送りバントやスクイズなどの献身的なプレーでもチームを支えた。次戦に向けて「相手に流れを渡さない試合を」と闘志を燃やしていた。
―浦河、粘り強いプレーで競り勝つ
浦河が8―5で室蘭東翔を下し2回戦に駒を進めた。阿部監督は「選手たちが粘り強くプレーし競り勝った」と振り返った。
八回、代打で出場した先頭打者の竹内(3年)が中前打で出塁。4日前に左膝にけがを負い、足を引きずりながらも一塁を踏んだ場面ではベンチ、観客席から大きな拍手が起こった。「3年間努力を続け主力まで駆け上がった選手。何とか1打席でも立たせてあげたいと考えていた。結果を出してくれて、代走選手もホームにかえすことができ、チームにとって特別なイニングになった」と目を細めた。
アウトコースのボール球を振り抜き、センター前にはじき返した竹内。打った瞬間を「とにかくうれしかった。仲間の支えが力になった、感謝しかないです」と喜びを口にした。
南北海道大会の切符まであと2戦。次戦の相手は昨年の同大会で0―3の完封負けを喫した道栄。阿部監督は「集中力を切らさず、苦しい展開になると思うが、一矢報いてリベンジを果たしたい」と意気込みを語った。