第62回春季北海道高校野球大会室蘭支部予選第5日目は12日、とましんスタジアム=苫小牧市=でAブロック準決勝2試合が行われた。駒大苫小牧は苫小牧東に3―1で勝利し、15日の代表決定戦へ進出した。鵡川は大谷室蘭に1―11の五回コールド負けで涙をのんだ。
▽Aブロック準決勝
駒大苫小牧
002010000-3
000000100-1
苫小牧東
(駒)大原、大槌、大森、袋井―小池
(苫)八木―棚橋、竹田
🉂藤森(駒)八木(苫)
鵡 川
00010―1
1406X―11
大谷室蘭
(五回コールド)
(鵡)柏村―佐藤
(大)飯田―赤間
🉁飯田2、長谷(大)
🉂萩原爽、砂押(鵡)工藤(大)
- 苫東 奮闘も遠かった2点
2点差で敗れた苫東。前川監督は「駒大苫の決定力を前に及ばなかった。2点が実力の差」と試合を振り返った。
3点勝負に持ち込んで少ないチャンスを―とのゲームプラン通り、投手八木を中心に守備で奮闘したが、無死で出塁した走者を本塁にかえせず。「要所の送りバントなどを決め切れなかった。長打を打たれないよう低めにコントロールを集めた八木、棚橋のバッテリーは良く投げた」と話した。
九回完投の八木は駒大苫打線に計6安打の力投。「狙ったコースへの直球を中心に自分なりのピッチングができた。(昨年)秋から手首の使い方を修正し、上から下にたたきつけるような投球に改善して球に伸びが生まれた」と話す。
打っては二塁打を含む2安打と投打でチームを引っ張った八木。「ミスの少ない守りと、打線をつなげる攻撃をしていきたい」と夏への意気込みを口にした。
-鵡川 歯車かみ合わず
「初回のチャンスに1点を先制できず、流れを相手に与えてしまった。まさかこんな展開になるとは」。鵡川の小池監督は肩を落とした。
初回、2死二塁の好機で4番能登が中前打を放ち、その間に本塁を狙って走ったものの捕手によるタッチアウトで先制を逃した。エース柏村も序盤から大谷室打線につかまり、四死球が重なるなど安定性を欠いた。「こんな野球じゃ勝てない。夏に向けてチーム内の競争を強化して、また上を目指したい」と話した。
主将の古田も「先制点を逃したあの瞬間が試合の分岐点だった。柏村はよく投げていたが、野手陣のミスが重なってしまった」と悔やむ。情報の少ない相手投手を前に打線をつなぐも、歯車がかみ合わず好機を生かせなかった鵡川。夏に向け「自分たちから得点を遠ざけてしまうと相手に流れを渡してしまう。走塁など細かいところからまた練習を重ねていきたい」と語った。