第62回春季北海道高校野球大会室蘭支部予選第3日目は10日、とましんスタジアム=苫小牧市=でBブロック2回戦2試合が行われた。北海道栄は室蘭清水丘に15―5、4校連合(苫小牧西、富川、えりも、室蘭工業)は登別青嶺に15―2とどちらもコールド勝ちし、13日の準決勝へ駒を進めた。
▽Bブロック2回戦
室蘭清水丘
032000 ー5
133107xー15
北海道栄
(六回コールド)
(室)工藤、藤塚―櫻井
(北)小原、平―高村
🉁斉藤(室)平、下山、新木(北)
🉂斉藤(室)下山(北)
4校連合
1023324ー15
2000000ー2
登別青嶺
(七回コールド)
(連)村田、登山、伊藤―田中奏、山城
(登)小田原、安士祥―佐々木
🉂寅尾、登山、伊藤(連)安士祥(登)
-4校連合、少ない練習量を団結力でカバー
4校連合は初回に2点を奪われたが、二回以降は足も絡めた猛攻で七回コールド勝ちを収めた。登別青嶺には昨年秋の大会や練習試合でも勝っていたといい、林監督(えりも)は「緊張せずに試合に入れた」と話した。
4月から全員が集まって練習できたのは6回のみ。練習試合5戦を通じ、守備の連係を深めてきた。主将を務める苫西の伊藤(3年)は「昨年から同じメンバーでやっていることもあり、仲のいいチーム」と話し、週末の練習でしか会わないため、休憩時のたわいない会話も大切にしているという。中でも二遊間を組む登山(苫西2年)とは、中心メンバーとして日々の練習から切磋琢磨(せっさたくま)を続けている。
次戦は道栄との準決勝。伊藤は「実力で勝てなくても気持ちで勝ちたい」と、チャレンジャー精神で強豪に挑む。
-道栄の平、序盤失点も修正
道栄は大量点で室清水を圧倒し、六回コールドで初戦を突破した。公式戦初登板となった平(3年)は三回からマウンドに立ち、4回2失点でチームに流れを呼び寄せた。
登別市出身で、中学時代は苫小牧西シニアに所属した。試合前、加藤代理監督から「いつでもいけるように」と声を掛けられたといい、万全の準備で初登板に臨んだ。
2失点を喫した時は「チームはすぐ逆転できたのに、また失点してしまった」と冷や汗をかいたものの、四回以降はテンポのいい投球で0点に抑え続けた。加藤代理監督も「打たせて取る―という彼の持ち味を出してくれた」と評価する。
打撃でもストレートを狙って三塁打を放つなど好調。4校連合とのBブロック準決勝に向け「次はさらにストライク先行のピッチングを徹底したい」と静かに闘志を燃やした。