駒大苫野球部、少年野球チームを指導 飛翔スワローズが参加

  • スポーツ, 野球
  • 2023年3月28日

 駒大苫小牧高校野球部が冬のオフシーズンを利用して少年野球教室を展開している。このほど、苫小牧市東地区の飛翔スワローズが初参加。駒大苫の野球部員が「先生役」となって代名詞ともいわれる雪上ノックやピッチング練習、フリー打撃などを指南。将来の高校球児たちと楽しく交流した。

 「物事を分かりやすく伝える大切さを学んでほしい」と駒大苫の佐々木孝介監督が数年前から部員主導の少年野球教室を企画。新型コロナウイルス禍で長く自粛していたが、今季から雪で覆われた屋外のグラウンド限定で再開し千歳や札幌、室蘭など各地域の少年球児たちと触れ合ってきた。

 苫小牧市内チームの受け入れは飛翔が初めて。向井拡充監督が「選手たちに野球技術はもちろん、礼節や規律など団体行動で大切な部分を肌で感じてほしい」との思いから依頼した。

 主にバッテリー、内野手、外野手の各ポジションに分かれ練習を展開。「いい声」「ナイスボール」と駒大苫部員に鼓舞されると、最初はおとなしかった飛翔の選手たちも負けじと声を張り上げ、雪上でボールを追う光景が広がった。

 向井監督は「雰囲気ががらっと変わった。新シーズンに向けていいきっかけをつかめた」と喜んだ。

 外野手の渋木舞音主将(清水小5年)は「取り組んでいる練習のクオリティーが違った」。打撃時に体の軸を意識するようアドバイスされ「ボールが遠くに飛ぶようになった」と笑顔。遊撃手などを担う山口雄樹(北光小4年)は「すごくいい練習になった。雪上ノックは土と変わらない感じで楽しかった」と言う。スローイング面で助言をもらい「改善していきたい」と語った。

 練習メニューの考案など教室を主導した駒大苫の阪田桂多副主将(2年)=苫小牧明野中出=は「小学生のレベルに合わせつつ、全力疾走や発声など自分たちの色を伝えられるようにした」と話す。児童たちの姿に「とても元気をもらった」と笑みをこぼした。

 佐々木監督は「教室のおかげで選手たちの方こそ成長させてもらっている」と感謝する。「雪上で野球をする経験はなかなかない。少しでも楽しさを味わってもらえたらうれしいし、地域の少年野球チームにも積極的に活用してもらいたい」と呼び掛ける。

 来季以降の教室の問い合わせは駒大苫小牧高校まで。

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