豊丘自治会開基130周年 記念誌「とよおか」発刊  厚真

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  • 2023年2月14日
130周年記念誌「とよおか」を手にする山路さん

 厚真町の豊丘自治会は、開基130周年の記念誌「とよおか」を発刊した。2018年9月の胆振東部地震で被災した建物などの状況や復旧の過程、住民の声、新たに生まれた旭川大学の学生とのつながりなど、前回120周年の刊行後の10年の歩みを中心につづった。コミュニティーや交流といった地域の強みが凝縮された一冊だ。

 130周年記念誌は、9人のメンバーを中心に2年ほど前から準備を進め、A4判、全62ページを昨年末に完成させた。

 この10年で最も大きな出来事となった胆振東部地震については、マナビィハウスや豊丘天満宮などの被害状況や修復の過程を細かく記載した。発災直後、自治会長だった山路秀丘さん(68)が手書きで住民に配って回った「安心とよおか」も収録した。旭川大生が「コミュニティー調査実習」で各家庭に聞き取りした地震直後の様子も紹介した。

 また、調査実習をきっかけに復興応援の餅つき大会を企画したり、秋祭りの運営をサポートしたりと、同大と住民の交流が育まれた経緯について新聞記事を用いて説明。移住者の受け入れや若者の挑戦を後押ししたことで、この10年間で豊丘地区に住居を構えた5世帯と、新たに就農、移住を目指す3世帯についても紹介している。

 編集委員長も兼ねる山路さんは「豊丘地区には10年置きに記録することができる力がある。次の140周年に向けて、また作っていきたい」と意欲を示す。

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