厚真町の冬のイベント「第23回ランタン祭り」（同祭り実行委員会主催）と「スターフェスタ2023inあつま」（町商工会青年部主催）が4日、同町本郷地区で同時に開催された。会場内にはランタンが幻想的な光景を、澄み切った夜空には大輪の花火が色鮮やかな世界を創出した。

　新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ランタン祭りは一昨年、昨年と有志による展示のみとなったため、今回は飲食ブースなどを取りやめる形で3年ぶりに開催。スターフェスタは車の中から見てもらう「ドライブイン花火」の形式で2年ぶりに実施した。

　ランタン祭り会場のかしわ公園野球場の駐車場には、地元企業や高校生、団体などが作ったアイスキャンドル約3500個が並んだ。高さ3メートルほどのピラミッドを模したキャンドルのオブジェ、「I❤アツマ2023」の文字、町の公式キャラクター「あつまるくん」、今年の干支（えと）の卯（う）にちなんでウサギなどが浮かび上がり、来場者は光の前でカメラを向けるなどしていた。

　午後7時からは、新型コロナウイルスの収束を願い、約2000発の花火が厚真の夜空に打ち上がった。町内に用意した特設会場をはじめ、ランタン祭り会場など、それぞれの場所に足を運んだ人たちが夜空を彩る花火に見入り、癒やしのひとときを過ごした。

　苫小牧市から訪れた写真家の林廣志さん（72）はカメラを構えながら「コロナ禍の前とは（撮影）場所が違うが、これはこれでいい。ランタンと花火を一緒に撮れたら」と話し、シャッターを切っていた。