登別市登別東町の水族館、登別マリンパークニクスで新人トレーナーの高井美奈さん(21)が26日、イルカショーでデビューを飾った。約120人の客を前にパフォーマンスを終え、高井さんは「夢だった舞台。最後まで笑顔で終えられてよかった」と胸をなで下ろし、一層の活躍を誓った。
この日は、パートナーのカマイルカの雄コウと出演した。高井さんは「イルカは時速50キロくらいで泳げる」などイルカの知識や生態を紹介し、コウは水面から高さ約4・5メートル上空のターゲットに触れるジャンプ芸などを披露。技が決まると観客から大きな拍手を浴びた。
高井さんは新潟市出身。幼稚園児の頃にイルカショーを見てトレーナーを目指した。WaN国際ペットワールド専門学校(新潟市)を卒業後、今年8月に入社し、念願のイルカ担当になった。舞台出演に当たり、イルカと日々関係性を積み重ねることが重要と思い知ったという。息を合わせた動き、伝わりやすく聞きやすいアナウンス、イルカの生態と能力の高さを知ってもらうための特訓に1カ月間取り組んできた。
約15分のショーを終え、「あっという間だった」と振り返り、「ようやくスタートラインに立てた。イルカへの敬意と信頼関係を基に、お客さまへ感動と興奮と癒やしを届けたい」と意気込んだ。
カマイルカの雄キラと同じステージに立った1年先輩のトレーナー田中稚子(ちこ)さん(22)は、「緊張していたと思うが練習の成果は出ていた。これからも一緒にいい舞台をつくっていきたい」と笑みを浮かべた。上司の飼育課長、渡邉光洋さん(51)も「真面目でひたむき。一生懸命に取り組んでいる」と評価し、今後に期待した。