むかわ町の鵡川中学校(阿部隆之校長)の2年生は22日、防災学習としてハザードマップを使ったフィールドワークを行い、学校周辺の津波被害による危険度について学んだ。生徒と地域住民ら約40人がまちを歩きながら津波が来た場合のイメージを膨らませ、対応などについて考えた。
フィールドワークは駒場団地、道の駅「四季の館」、鵡川中央小学校の順で巡り、津波浸水深や到達時間、周辺状況を津波ハザードマップとワークシートを使いながら確認した。
海に近い駒場団地では津波の浸水深が5~10メートルとなり、平屋は水没することを参加者同士で情報共有した。上原美俐亜さん(13)は「津波がどの位置まで来るのかを深く知ることができたし、どこに逃げればいいのかみんなで話し合うことができてよかった」と話し、その中で「駒場団地に住む多くの人が70歳以上」と指摘した。須藤雄斗さん(13)は「町民の方の知識と津波三原則など(自分たちが)習ってきたことを合わせると、いろんな問題点を確認できた。駒場団地では高齢の方をどのように避難させるかが課題」と話した。
北海道大学大学院文学研究院人間科学部門地域科学分野地域科学研究室の橋本雄一教授は「地域の方と生徒が積極的に話し合っていたことに感心した。コミュニケーションの積み重ねが防災力向上につながる」と講評し、「いざという時にどうしたらよいか考え続けてほしい。まちなかの細かい地形も含めて学んでいって」とアドバイスを送った。