苫小牧東地区の少年野球チーム美園スラッガーズが18日、グランドホテルニュー王子=苫小牧市=で創立50周年の記念式典を開いた。現役団員と保護者をはじめ、歴代のOB選手、市内の野球関係者ら約80人が出席。新型コロナウイルス感染症に細心の注意を払いながら、半世紀にわたる苫小牧最古参の歩みを祝福した。
美園は1972年8月に誕生。91年、2005年の全日本大会出場や市内、道内各大会で数々の好成績を挙げてきた。少子化などにより現在は団員8人だが、他チームと合同を組みながら歴史をつないできた。
現役団員たちの力強い入場行進で始まった式典。佐藤靖浩監督は「盛大に節目を祝うことができて良かった。強いスラッガーズが復活できるようにしたい」とあいさつ。来賓の苫小牧スポーツ少年団野球専門部会の金澤俊会長は「少子化やコロナといった社会的に難しい環境下にあるが、一丸となってこれからも頑張ってほしい」とエールを送った。
選手を代表して、3季連続で主将を担った高橋鳳仙(明野6年)は「美園のスローガンは信は力なり。自分を信じ、仲間を信じる。今までいろいろなことがあったが、この言葉のおかげで乗り越えることができた」。新チームは高橋、安田悠晴(美園6年)の最上級生が抜けると6人になる。「野球の練習はもちろん、団員集めも頑張ってほしい」と来春の単独出場を期待した。
美園を語るには欠かせないレジェンドも会場に足を運んだ。北海道軟式野球連盟苫小牧支部の最上誠司支部長はチーム立ち上げを主導した一人。祝辞では発足当時120人以上の児童が集まったことや、選手たちから寄せられた13のチーム名称案からスラッガーズに決まった話などを披露した。
「壇上に立たせてもらい夢のよう」と語った生みの親は、「野球への情熱を持って末永くチームが続いてくれることを祈っている」と語った。
1991年から18季にわたって監督を務め2度の全国大会に導き、一躍美園を強豪に押し上げた猪股和男総監督は、半世紀の節目を「うれしいという言葉しかない。大したものだ」と喜ぶ。選手たちに「子どもらしく元気よく野球を続けて、いい青年、女性になってほしい」と願った。